君はトンカツラーメンを食べたことはあるか?
今回のラーメン探訪記は、2015年に惜しまれつつも店主急逝で閉店した恵比寿の「らーめん山田」の思い出を紹介します。
この店の名物は、ラーメンの上にとんかつが乗った「トンカツラーメン」。
果たして、どんな味だったのでしょうか?
ラーメン探訪記はコラムなので、いつもと口調が違うよ!
期待と不安が入り交じる初体験
さい乙(さいとうよしかず)が恵比寿勤務だったころ、気になるラーメン屋さんがあった。
その名も「らーめん山田」。
最近では、かっこいい屋号がひしめくラーメン屋のなかで、店主の名字であろう「山田」を持ってくるとはとても新鮮。
その潔さに比べれば、昨今の屋号はある種「キラキラネーム」ともいえるレベルかも。
しかし、気になってはいるものの、営業時間がとても短くて、11時30分くらいから14時30分くらいまでしかやってない。
つまり、お昼時に行かないと店が閉まるのである。
そうなると、混雑&行列が嫌いなさい乙は「行かない」という選択肢になってしまう。
そんな中、恵比寿に長い同僚から「あそこの味はクセになる」と言われるとラーメン好きとしては黙っていられないよね。
言われた翌日、同期を誘って12時前から並んだところ、店内で少し待ったあと席につけた。
店内は、昔ながらのラーメン屋さん風でありながらも、結構きれいだった気がする。
注文は、もちろん「トンカツラーメン」。
ライスか半チャーハンを追加で頼もうとも思ったのだが、事前に同僚からは「半チャーハンを頼めるが初回は食べきれるか様子を見たほうがいい」とのアドバイスがあったので自制しておく。
待っていたら、来ましたよトンカツラーメンが!!
なんというか……本当に「トンカツが乗っていますやん」。
いやね、食べる前は何というか「肉の万世」の「パーコーメン」のようなイメージで、薄いトンカツが載ってくるんではないかと思ってたワケですよ。
でも、ちょっとズラしてみると……。
どうですか?この分厚さ!
もはや、安い定食屋のトンカツのほうが薄いレベルじゃないですか。
それによく見てほしいのがこの衣、めっちゃ薄くない?
豚肉にしたってロースを使っているから脂身もそんなに付いてないし、これならトンカツ屋でも人気が出そう。
まあ、だからこそカツカレーとかがメニューにあったりするのだが……。
そして、実食してみた結果も、マジでトンカツ美味しいっす。
これは、完全にご飯ほしくなる味でしたね。
続いては、メインとなる「ラーメン」……あ、普通かも。
いや、まずいわけじゃないんですけど、トンカツにインパクトありすぎて、なんというか「ラーメンとしては中の上」という感じ。
ただ、このラーメンは、ご馳走としてのラーメンではなくて、毎日食べる日常の味なんだと思う。
だから、エッジは効いてなくてよくて、お客さんがふらっと立ち寄って食べて「また来るよ」って言って帰っていく。
そんなのを目指しているんじゃないかな。
2度目をいただく前に恵比寿から去ることになり、そしていつしか店主急逝のため閉店されたと聞き残念無念。
万全の体調で、トンカツラーメン+半チャーハンに挑戦してみたかったなぁ。